あなたの世界は「100点」か「0点」の二択だったりしませんか?
こんにちは、「AmbiLabo」のAmbiです。
「この仕事は完璧にやり遂げるか、さもなければやる価値もない」 「今日の自分は生産的だったか、あるいは無価値な一日を過ごしたか」
こんな風に物事を「全か無か」「100点か0点か」で判断してしまう思考のクセ、それが「白黒思考」です。僕らADHD持ちにとってこの考え方は、時にすごいエネルギーを生むけど、大抵は自分を追い詰めて、動けなくしちゃうんですよね。
この記事では、なぜ僕らの脳がこの極端な思考にハマりやすいのか、そのメカニズムを解説します。そして根性論じゃ1ミリも変われなかった僕が、この厄介なクセと上手に付き合って心を楽にするために使っている、3つの具体的な「思考ツール」を紹介します。
【Labo】どうして僕らの世界は「白か黒か」になりがちなの?
僕らの世界が白か黒かになりがちなのには、ちゃんと脳のレベルで理由があるんです。
理由①:感情がジェットコースターだから
ADHDの特性の一つに、感情のアップダウンが激しいことがあります。喜びも怒りも、感情の振れ幅がすごく大きい。この激しい感情の波が、世界の解像度をぐっと粗くして、「最高!」か「最悪!」かっていう極端な評価に繋がりやすくなるんです。
理由②:脳が「省エネ」したいから
世の中のほとんどのことって、複雑で曖昧な「グレー」ですよね。でも、その曖昧さを理解して多角的に判断するのって、脳の「実行機能」っていう高度なエネルギーをめちゃくちゃ使います。実行機能に課題を抱えやすい僕らの脳は、無意識のうちに省エネな「白か黒か」っていうシンプルな考え方に飛びついちゃう傾向があるんですね。
【Ambi】心を「グレー」へ優しく導く3つの思考ツール
白黒思考って、根性でどうにかなるものじゃないんですよね。 だから、新しいメガネをかけるみたいに、便利な「思考ツール」を使って、ちょっとずつ視点をズラしていくんです。
ツール①:「ゲームゲージ」思考
物事を「成功か失敗か」の二択で考えるのをやめて、代わりにゲームのHPゲージをイメージしてみましょう。
- 白黒思考: 「ダイエット中なのにケーキを食べた。全部オワタ。もうライフはゼロよ…」
- ゲージ思考の視点: 「今日の僕のダイエットHPは満タンじゃないけど、まだ7割は残ってる。ケーキは楽しんだし、明日また回復させよう!」
ツール②:「でも」を「そして」に変える
「でも」って、前に言ったことを全部キャンセルしてしまう、すごい強い言葉なんです。これを「そして」に変えるだけで、世界はぐっと優しくなります。
- 白黒思考: 「今日は記事を一本書けた。でも部屋の掃除はできなかった。だからダメな日だ」
- ゲージ思考の視点: 「今日は記事を一本書けた。そして部屋の掃除はできなかった。うん、両方が今日の自分だ」
ツール③:「事実」だけを見る
感情が「俺は完全ダメ人間や!」って騒ぎ始めたら、ペンと紙を用意して。そして感情をぜんぶ横に置いて、「今日起こった事実」だけを書き出してみるんです。
- 感情という名のボス: 「今日は何一つうまくいかんかったわ!」
- 事実という名のアイテムリスト:
- 朝7時に起きた
- 瞑想を5分した
- メールを1通送った
- サバ缶を食べた
この客観的な「事実」のリストが、暴走しがちな感情の、最高のカウンセラーになってくれますよ。
まとめ:世界の本当の豊かさは、「グレー」にある
白黒思考は、確かに世界をシンプルに見せてくれます。でもそのせいで僕らは、世界の本当の豊かさや、複雑さ、そして何より「まあ、こんなもんか」っていう、自分への優しさを見失ってしまう。
この記事で紹介した3つのツールの中から、一つでいい。 次にあなたが「100か0か」で悩み始めた時、そっと使ってみてください。 その小さな実践が、あなたの心を少しだけ楽にしてくれるはずです。
【この記事を読む上での重要なお願い(免責事項)】
この記事で解説しているADHDの特性や、その活かし方に関する考察は、筆者自身の経験とリサーチに基づいたものであり、特定の生き方やキャリアを推奨するものではありません。
ADHDの特性の現れ方や、最適な環境は、一人ひとり全く異なります。この記事は、ご自身の特性を理解し、可能性を探るための一つの「視点」としてご活用ください。
また、この記事は医学的な診断や治療に代わるものではありません。ADHDの診断や治療、あるいは仕事や人間関係における深刻な悩みについては、必ず医師やカウンセラーなどの専門家にご相談ください。
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