【ADHDと体内時計】朝起きられない、夜眠れない。「光」で睡眠リズムをリセットする科学的トレーニング

睡眠

あなたの心と体、本当の時間軸にいますか?

こんにちは、「AmbiLabo」のAmbiです。

夜になると、なぜか頭が冴えて眠れない。 朝になると、まるで体だけが深い海の底に沈んでいるみたいに、重くて起き上がれない。

気合や根性でなんとかしようとしても、体だけが正直で、どうにもならない。まるで、自分だけがずっと「時差ボケ」の中にいるような感覚。海外旅行行った覚えないのに。

もしあなたが長年、そんな密かな苦しみを抱えているなら、それは決してあなたの意志が弱いからではありません。 あなたの体内時計が、とても素直に、あなただけの独自のリズムを刻んでいるだけなのかもしれません。

この記事では、なぜ僕らの体内時計が社会のリズムとズレやすいのか、その愛すべきメカニズムを解説します。そして、薬や特別な器具に頼らず、毎日の暮らしの中で光と少しだけ仲良くなることで、そのズレを優しくリセットし、心地よい眠りと目覚めを取り戻すための、具体的な方法を提案します。

【Labo】なぜ僕らの時間は、少しだけズレてしまうの?

僕らの脳の奥深くには、生命活動のリズムを司る、小さな時計が備わっています。この時計が「そろそろ眠ろう?」「さあ、起きようぜ!」と、僕らの心と体に合図を送っているのです。

1. ちょっとだけ「夜型」な僕らの脳

多くの研究で、ADHDの特性を持つ人は、この体内時計が一般的な人よりも数時間後ろにズレている「睡眠相後退症候群(DSPS)」の傾向が強いことが分かっています。難しい言葉ですが、要するに、生物学的に「夜型」の体質である可能性が高い、ということです。社会が求める朝型の生活と、あなたの体が求める夜型のリズム。この間に、どうしようもない「ズレ」が生まれてしまうのです。

2. 「光」が時計の針を動かす魔法

では、どうすればこのズレを調整できるのでしょう。その最も強力なのが光属性魔法、太陽の光です。

  • 朝の光は、体内時計の針を進める。脳に「一日の始まりだよ!」と優しく教えてくれます。
  • 夜の光は、体内時計の針を遅らせる。睡眠に誘うメラトニンというホルモンの分泌を妨げ、脳に「まだ昼間だよ!」と勘違いさせてしまうのです。

【Ambi】体内時計をリセットする、2つの「光の儀式」

儀式①:朝の「光のシャワー」

一日のリズムを決める、一番大切で心地よい儀式です。 朝、目が覚めたら、できるだけすぐに(できれば30分以内に)、10分から15分ほど、窓際で太陽の光を浴びます。

ポイント

  • 網膜に直接届けるのがコツ: 室内灯では光の力が少し足りません。ベランダに出たり、窓を開けて、顔に直接光を感じてみてください。
  • サングラスはしちゃダメ: 光が目に入ることで、脳に朝の合図が送られます。
  • 曇りの日でも大丈夫: 曇りの日の屋外の光でも、室内灯の何十倍も明るいです。天気は気にせず、空を見上げてみましょう。

この朝の光のシャワーが、脳を目覚めさせる「コルチゾール」というホルモンの分泌を促し、あなたの体内時計を優しくリセットしてくれます。

儀式②:夜の「光の断食」

心地よい眠りを迎えるための、静かで穏やかな儀式です。 夜、眠る1〜2時間前になったら、全ての「強い光」、特にスマホやPCから出るブルーライトと距離を置きます。

ポイント:

  • スマホやPCは夜間モードに: ブルーライトカット機能は必ずONに。できれば、見る時間を少しだけ減らしてみましょう。
  • 部屋の照明を温かい色に: 白く明るい蛍光灯は、脳を「昼だ」と勘違いさせます。間接照明や、オレンジ色の温かい光に切り替えてみましょう。
  • お風呂の電気も優しく: 夜の入浴時は、浴室の電気を消して、脱衣所の明かりだけで入るのも、とてもリラックスできて効果的です。

この夜の「光の断食」が、睡眠ホルモン「メラトニン」がスムーズに分泌されるのを助け、あなたを自然で深い眠りへと誘います。

リズムが整うとに訪れる、嬉しい変化

この「光の儀式」を続けると、あなたの心と体にはどんな良いことが待っているのでしょうか?

  1. 朝の霧が晴れ、午前中から頭が冴える 朝の光を浴びることで、覚醒ホルモン「コルチゾール」が適切なタイミングで分泌されるようになります。これにより、午前中の「頭が働かない…」という感覚が和らぎ、仕事や勉強へのスムーズなスタートが切れるようになります。
  2. 夜、自然な眠気が訪れるようになる 夜にブルーライトを避けることで、睡眠ホルモン「メラトニン」が正常に分泌されます。「眠らなきゃ」と焦らなくても、自然と心と体がリラックスモードに入り、ベッドに入ってからスムーズに入眠することができます。
  3. 気分の波が穏やかになる 睡眠リズムが整うと、精神を安定させる神経伝達物質「セロトニン」の分泌も正常化します。日中の気分の落ち込みや、夕方のイライラが減少し、より穏やかな心で一日を過ごせるようになるのです。

まとめ:あなたは、あなたの「時間」を取り戻せる

朝起きられないのも、夜眠れないのも、あなたのせいではありませんでした。 ただ、あなたの体と、社会が刻む時間の間に、少しだけ「時差」があっただけなのです。

この記事で紹介した「光の儀式」は、その時差を優しく修正し、あなたがあなた自身の「時間」の主導権を取り戻しましょう。

まずは明日の朝、カーテンを開けて、太陽の光を顔に感じてみることから、始めてみませんか?


【睡眠に関する重要なお願い(免責事項)】

 この記事で紹介している睡眠に関する情報やライフハックは、筆者自身の経験とリサーチに基づいたものであり、全ての方に同じ効果を保証するものではありません。

 慢性的な不眠や日中の強い眠気などは、睡眠障害(不眠症、睡眠時無呼吸症候群など)のサインである可能性もあります。 睡眠に関する悩みが続く場合や、ご自身の健康状態に不安がある方は、自己判断で対処せず、必ず、医師や睡眠専門医にご相談ください。

本記事の内容を実践したことによる、いかなる健康上の問題についても、当サイトは一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

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