【科学的に解説】なぜ瞑想は睡眠の質を上げるのか?ADHD当事者が実践する、寝る前30分の新習慣

睡眠

ベッドに入っても「脳」だけが、眠ってくれないあなたへ

「AmbiLabo」のAmbiです。

このブログでは、僕らADHDの脳を常に限界で走る一台の「F1マシン」として捉え、その「取扱説明書」を創ることを目指しています。

体は疲れているはずなのにベッドに入ると頭の中で今日起きたことや、明日の予定がぐるぐると回り続けて眠れない…。

その「思考の暴走」はあなたの脳というF1エンジンがレースを終えた後も、空ぶかしを続けている状態です。これでは、エンジンは休まらず、翌朝最高のパフォーマンスを発揮することはできません。

この記事では「瞑想」が、なぜ科学的に睡眠の質を高めるのか、そのメカニズムを解説します。そして、ADHD当事者である私が、毎晩F1エンジンを穏やかにクールダウンさせるために実践している、30分でできる具体的な瞑想法を紹介します。


【Labo】瞑想が脳と体に与える科学的影響

瞑想はスピリチュアルなものではありません。脳と自律神経に科学的に働きかける「脳のトレーニング」です。

1. 「闘争モード」から「休息モード」への切り替え

私たちの自律神経には、体を活動的にする「交感神経(アクセル)」と、リラックスさせる「副交感神経(ブレーキ)」があります。瞑想、特に「呼吸」に集中することは、このブレーキ役である「副交感神経」を意図的に優位にさせる最も効果的な方法の一つです。

2. 「不安の源」である扁桃体の鎮静化

ADHDの特性を持つ私たちの脳は、不安や恐怖を司る「扁桃体」という部分が過剰に活動しやすい傾向にあります。瞑想を習慣にすることでこの扁桃体の活動が鎮まり、「頭の中のグルグル思考」が静かになっていくことが脳科学の研究で示されています。

3. ストレスホルモン「コルチゾール」の減少

瞑想は、覚醒やストレスに関わるホルモン「コルチゾール」の血中濃度を低下させることが多くの研究で確認されています。エンジンをオーバーヒートさせる余計なストレスを、体から洗い流してくれるのです。


【Ambi】寝る前の瞑想がもたらす、3つの具体的な効果

では、科学的なメカニズムは分かったとして、寝る前に瞑想をすると私たちの心と体には具体的にどんないいことがあるのでしょうか?

効果①:頭の中の「おしゃべり」が静かになる

瞑想は、脳の不安中枢である「扁桃体」の活動を鎮めてくれます。これにより、ベッドの中でぐるぐると回り続けていた「思考の暴走」が、穏やかに、静かになっていくのを感じられるでしょう。

効果②:体と心が「休息モード」に切り替わる

瞑想中の深い呼吸は、自律神経の「ブレーキ」である副交感神経を優位にします。心拍数は落ち着き、筋肉の緊張はほぐれ、日中に溜め込んだストレスや興奮が洗い流されていく。心と体が最高の「休息モード」へと切り替わる最高のスイッチになります。

効果③:寝つきがスムーズになり眠りが深くなる

頭の中が静かになり体がリラックスすれば、当然、寝つきは劇的にスムーズになります。さらに、ストレスホルモンが減少することで、夜中に些細なことで目が覚めてしまうということも減り、朝までぐっすりと深い眠りを維持しやすくなります。


【Ambi】私が実践する30分間の「サマタ瞑想」完全ガイド

私が実践しているのは、数ある瞑想法の中でも「一つの対象に注意を集中し続ける」というサマタ瞑想です。常に思考が飛び散りがちな私たちのF1エンジン脳には、このシンプルな一点集中が最も効果的なトレーニングになります。

【実践マニュアル】
  1. 準備: 就寝前、部屋の照明を少し落とします。椅子に座っても床にあぐらをかいても構いません。楽な姿勢で座り30分のタイマーをセットします。
  2. 姿勢: 背筋を軽く伸ばし体はリラックスさせます。手は膝の上に楽に置きましょう。
  3. 呼吸への集中: ゆっくりと目を閉じ、自分の「呼吸」に全ての意識を向けます。鼻の入り口を空気が出たり入ったりする感覚。あるいは、呼吸に合わせたお腹の膨らみとへこみ。ただその感覚だけを、静かに観察し続けます。
  4. 「思考が逸れたら戻す」の繰り返し: これが、最も重要なステップです。 必ず途中で呼吸から注意が逸れ別の考え事が始まります。それに気づいたら、「あ、考え事をしていたな」と自分を責めずに、ただ静かに、優しく、注意をまた「呼吸」に戻してあげてください。 30分の間にこれを何十回と繰り返します。この「逸れて、戻す」という繰り返しこそが、脳のトレーニングなのです。
  5. 終了: タイマーが鳴ったら、すぐに目を開けず、少しだけその静かな感覚を味わいます。そして、ゆっくりと目を開け瞑想を終えます。

まとめ:最高の睡眠は最高のクールダウンから

瞑想は、暴走する思考のエンジンを穏やかにクールダウンさせるための、科学的で誰でもできる最高のメンテナンスです。

この記事を読んで、「いきなり30分はハードルが高いな…」と感じたかもしれません。

あなたに今日挑戦してほしいのは、たった「5分」です。 たった5分静かに座り、呼吸に意識を向ける。それだけであなたの脳の「ブレーキ」は、ちゃんと機能し始めます。 毎日5分の瞑想は、月に一度の1時間の瞑想より、遥かに効果的なのです。

その静かな5分間が、あなたの眠りを、そして、明日のあなたを変えるきっかけになるはずです。


【睡眠に関する重要なお願い(免責事項)】 この記事で紹介している睡眠に関する情報やライフハックは、筆者自身の経験とリサーチに基づいたものであり、全ての方に同じ効果を保証するものではありません。

慢性的な不眠や日中の強い眠気などは、睡眠障害(不眠症、睡眠時無呼吸症候群など)のサインである可能性もあります。

睡眠に関する悩みが続く場合や、ご自身の健康状態に不安がある方は、自己判断で対処せず、必ず、医師や睡眠専門医にご相談ください。本記事の内容を実践したことによる、いかなる健康上の問題についても、当サイトは一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました