HSPとは?繊細さは「弱点」ではなく「高性能センサー」。4つのタイプ診断と特徴

猫と読書する穏やかな時間HSP攻略

AmbiLaboのAmbiです。

このブログ「AmbiLabo」を始めて、気づけば3ヶ月が経ちました。

これまで、僕の片方の特性である「ADHD(注意欠如・多動症)」や、それをハックする食事や睡眠・ライフハックについて書いてきました。

でも、僕にはもう一つ、ADHDと同じくらい、いやそれ以上に人生に深く関わっている「特性」があります。

それが、HSP(Highly Sensitive Person)。 いわゆる「繊細さん」と呼ばれる気質です。

「ADHDの衝動性」と「HSPの繊細さ」。 一見、真逆に思えるこの2つが同居しているからこそ、僕の脳内はいつもカオスで、でもだからこそ見える景色があります。

ブログ3ヶ月目の節目である今。 AmbiLaboのもう一つの核である、この「HSP」について、当事者目線と脳科学的な視点で、ガッツリ掘り下げてみたいと思います。


【Labo】HSPとは?(病気じゃなく「生存戦略」)

「職場の電話の音がうるさくて、思考が停止する」 「機嫌が悪い人が近くにいると、自分まで苦しくなる、体が痛くなる」 「深く考えすぎて、動き出すのに時間がかかる」

こんな悩みはありませんか?

「気にしすぎだ」 「神経質だなぁ」 そう言われて、自分を責めてきたかもしれません。

でも、それはあなたの気が弱いからじゃありません。 「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」という、生まれ持った「脳の気質」のせいです。

1996年にアメリカのエレイン・アーロン博士が提唱した概念で、人口の約5人に1人(20%)がこれに当てはまると言われています。珍しい特性ではないんですね。もしかしたらすぐ隣の人も、HSPの可能性があるかもねということです。

これは病気や障害ではありません。 太古の昔、危険をいち早く察知し、群れを守るために進化した「生物学的な生存戦略(=高性能なセンサー)」なんです。


【Check】あなたは当てはまる?HSPセルフチェック

「私ってHSPなのかな?」 そう思った方のために、アーロン博士の定義を参考にした、簡易チェックリスト(10項目)を作りました。

直感で、何個当てはまっているか数えてみてください。

  • 大きな音、強い光、強い匂いが苦手だ
  • 忙しくなると、刺激のない場所に引きこもりたくなる
  • 他人の気分や感情に左右されやすい
  • カフェインやアルコールに敏感だ
  • 美術や音楽に深く感動する
  • 一度にたくさんのことを頼まれるとパニックになる
  • 「些細なこと」によく気がつくと言われる
  • 競争させられたり、見られていると実力が出せない
  • 痛みにとても敏感だ
  • 子供の頃、「内気」や「敏感」だと言われていた

判定の目安

【 6個以上 】当てはまった方 HSPの可能性が非常に高いです。 おそらく今まで、生きづらさや疲れやすさを感じてきたのではないでしょうか。

【 3〜5個 】当てはまった方 HSPの傾向(中程度)があります。 すべての刺激に敏感なわけではないけれど、「音には平気だけど、人の感情には敏感」など、特定の分野で強く反応している可能性があります。

【 1〜2個 】しか当てはまらなかった方 「じゃあ違うのか」というと、そうとも限りません。 アーロン博士は、こうも言っています。 『たとえ数が少なくても、その一つ度合いが「極端に強い」場合は、HSPの可能性があります』

数はあくまで目安。「これ、私のことだ」という「実感」を大切にしてください。


【Labo】ただの敏感じゃない。HSPの「4つの特徴(DOES)」

「でも、ただの神経質な性格と何が違うの?」 そう思うかもしれません。

アーロン博士は、HSPと認定されるには、「DOES(ダズ)」と呼ばれる4つの特徴がすべて揃っている必要があるとしています。

D:Depth of Processing(深く処理する)

HSPの脳は、1を聞いて10を想像します。 「あの人のあの一言」から、その背景や感情、未来の展開まで、無意識に深く、複雑に脳内で処理し続けます。だから、慎重になるし、時間はかかるけど「本質」に気づくことができます。

O:Overstimulation(過剰に刺激を受けやすい)

高性能なセンサーは、電池の減りも早いです。 人混み、騒音、情報の洪水…。普通の人ならスルーできる刺激も全部キャッチしてしまうため、脳がすぐにキャパオーバーして、どっと疲れてしまいます。

E:Emotional Reactivity & Empathy(感情反応が強く、共感力が高い)

脳の「ミラーニューロン(共感細胞)」が活発だと言われています。 映画を見て号泣したり、友達の悲しみを自分のことのように感じたり。感情の解像度が驚くほど高いのが特徴です。

S:Sensing the Subtle(些細な刺激を察知する)

五感が鋭いです。 冷蔵庫の機械音、服のタグのチクチク、部屋のわずかな匂い。 僕は調理師をしているんですが、味のわずかな変化や、食材の鮮度の違いに気づきやすいのは、間違いなくこの「S」の才能のおかげです。


【Labo】「内向的」だけじゃない。HSPの4つのタイプ診断

ここが、僕が一番伝えたかったことです。

「HSP=大人しくて、内向的で、家が好き」 世間ではそんなイメージばかり先行していますが、それは大きな誤解です。

実は、HSPには「外向的なタイプ」も「刺激を自ら求めるタイプ」もいるんです。 HSPは、「内向的 / 外向的」と「刺激を求めない / 求める(HSS型)」の組み合わせで、大きく4つのタイプに分類できます。

あなたがどのタイプか、その「本質」と「判断基準」を見てみましょう。

① 普通のHSP(内向的 × 刺激を求めない)

僕(Ambi)はこれです。全体の約70%を占める、いわゆる「HSPのイメージ」そのもののタイプです。 刺激(音、光、人混み)を避け、安全な場所で深く思考することに喜びを感じます。

このタイプはとても「慎重」です。 リスクに気づき、物事を深く味わうことができるため、クリエイティブな作業や、1対1の深い対話で特に才能を発揮します。

【判断基準:あるあるチェック】

  • 一人の時間が「好き」というより「生存に必要不可欠」だ
  • ジェットコースターやホラー映画など、わざわざ不快になる意味がわかんない
  • 急な予定変更やサプライズは、正直やめてほしい(心の準備させてほしい)
  • 大人数のパーティより、親友や恋人と静かなカフェで語り合いたい

② HSS型HSP(内向的 × 刺激を求める)

人口の約6%という少数派。 「好奇心旺盛(HSS)」で新しい世界に飛び込みたいのに、「超繊細(HSP)」だからすぐに傷ついて帰ってくる。 「アクセルをベタ踏みしながら、サイドブレーキを引いている」ような、強烈な矛盾を抱えて生きています。

周りからは「アクティブな人」「行動力がある人」と思われがちですが、実はゴリゴリの内向型です。 外で元気に振る舞った反動で、家に帰ると電池が切れたように動けなくなります。「飽きっぽいのに、些細なミスはずっと引きずる」のも特徴です。

【判断基準:あるあるチェック】

  • 「行動力あるね!」と言われるが、実は家で屍(しかばね)のようになっている
  • 新しいことにすぐ飛びつくが、すぐに飽きるか、刺激が強すぎてダウンする
  • 初対面は得意だが、関係維持が苦手(一人が一番落ち着く)
  • 「大胆な行動」をするのに、「小さなミス」を数日間引きずる

③ HSE(外向的 × 刺激を求めない)

「社交的なHSP」です。 人と関わることでエネルギーを得る「外向型」ですが、HSS型のような「スリル」は求めません。 安全で穏やかな人間関係を好み、チームの和を何より大切にします。

「HSP=一人が好き」という定説が当てはまらないため、一番気づかれにくいタイプかもしれません。 誰かと一緒にいたいし、協力作業が得意ですが、HSP特有の「共感力」が高すぎるため、ネガティブな人が近くにいると一瞬で消耗します。

【判断基準:あるあるチェック】

  • 一人は寂しい。誰かと感情を共有したい
  • 飲み会や集まりは好きだが、終わった後にドッと疲れが出る
  • チームワークや「協力」が得意で、リーダーの補佐役に向いている
  • 他人の評価や「どう見られているか」が人一倍気になってしまう

④ HSS型HSE(外向的 × 刺激を求める)

最もアクティブで、一見HSPには全く見えない「最強のHSP」です。 人が好き(外向)、刺激が好き(HSS)、でも繊細(HSP)。 リーダーシップがあり、周りを引っ張る力がありますが、その内面はガラスのように繊細です。

「強い人」「頼れる人」と思われがちですが、実は誰よりも傷つきやすく、夜一人で泣いていることもあるみたいです。 完璧を求めすぎて燃え尽きたり、周りの期待に応えようとして無理をしがちです。

【判断基準:あるあるチェック】

  • リーダーを任されがちで、実際に行動力も抜群だ
  • 常にスケジュールが埋まっていないと不安になる
  • 「悩みなんてなさそう」と言われるが、実はメンタルが豆腐だ
  • 外では完璧に振る舞うが、一人になるとスイッチが切れて誰とも話したくなくなる

【超簡易診断】4つのタイプを「MBTI」で例えると?

ここまで4つのタイプを紹介しましたが、最近流行りの「MBTI(16性格診断)」で例えると、特に若い子なんかは、イメージが掴みやすいかもしれません。 (※MBTIは科学的根拠は薄いとされていますが、あくまでイメージの補助線として!)

  • ① 普通のHSP(内向 × 平穏): INFJ(提唱者) に近いイメージ
  • ② HSS型HSP(内向 × 刺激): INFP(仲介者) に近いイメージ
  • ③ HSE(外向 × 平穏): ENFJ(主人公) に近いイメージ
  • ④ HSS型HSE(外向 × 刺激): ENFP(広報運動家) に近いイメージ

自分のタイプがなんとなく見えてきましたか? ちなみに僕は「普通のHSP」で、MBTIも「INFJ」なので、この分類はちょっとだけですが、納得感がありました。ほんのちょっとですよ?


【Ambi】具体的にどう凄いの?HSPという「才能」の正体

「特徴はわかったけど、これって生きづらいだけでしょ?」 そう思うかもしれません。

でも、これら(DOES)は、裏返せば「とんでもない才能」になります。

1. 「危機管理」と「本質を見抜く」才能(D・S)

深く処理し、些細なことに気づく能力は、仕事において「リスクを予見する力」になります。 「あ、これ後で問題になりそうだな」 「この人の言ってること、なんか違和感あるな」 HSPのこの「直感」は、膨大なデータ処理の結果です。チームを危機から救う、最強のリスクマネジメント能力です。

これはめちゃくちゃ実感があります。皆さんも「あーやっぱりそうなったかー」みたいな嫌な予感が的中することはありませんか?

2. 「高品質」なアウトプットを生む才能(S)

微細な違いに気づく感覚(S)は、クリエイティブな分野で圧倒的な強みになります。 僕の場合(調理師)、「塩が1g足りんかな」「火入れが数分長い」という違いがなんとなくわかります。 デザイン、文章、プログラミング…あらゆる分野で、「神は細部に宿る」を地で行くクオリティを出せるのがHSPです。

3. 「深い信頼」を築くリーダーシップの才能(E)

高い共感力(E)は、「相手の痛みがわかる」ということです。 「あの人、今つらそうだな」「本当はこうして欲しいんだな」と、言葉にしなくても察することができます。 これは、これからAIにいろんなものが取って代わられる時代に、最も求められる「寄り添うリーダーシップ」や「カウンセリング能力」AIが持っていない「強み」そのものです。やったね!


まとめ:敏感さは「弱点」ではなく「スペック」

HSPは「治すべき病気」でも「克服すべき弱点」でもありません。 世界を深く、鮮やかに感じ取り、リスクを回避して高品質なものを生み出すための「才能」です。

ただ、タイプによって(特にHSS型やHSEなどは)、その活かし方や「疲れポイント」が全然違います。

そこで次回からは、 「それぞれのタイプについて、どうすればその才能を活かして楽に生きられるか」 を、さらに深掘り、リサーチして解説していこうと思います。

自分の「取扱説明書」を、一緒に完成させていきましょう。


【HSP関連の記事を読む上での重要なお願い(免責事項)】

当ブログのHSP(Highly Sensitive Person)に関する記事は、提唱者であるエレイン・アーロン博士の概念、および筆者(Ambi)の実体験や、リサーチした情報をもとに執筆しています。記事を読む上で、以下の点をご理解いただけますようお願いいたします。まず、HSPは心理学的な「気質(生まれ持った性質)」の概念であり、精神医学上の病名や障害名ではありません。したがって、当ブログで紹介するセルフチェックや特徴は、医学的な診断を行うものではありません。また、「生きづらさ」や「過敏さ」は、HSPだけでなく、うつ病、適応障害、不安障害、または発達障害(ADHD/ASD)などの特性によって引き起こされている場合もあります。日常生活に著しい支障がある場合や、精神的な不調が続く場合は、自己判断せず、必ず心療内科や精神科などの専門機関にご相談ください。なお、記事内で紹介している対策(ハック術)や考え方は、筆者の体験や一般的な傾向に基づくものですので、感じ方や効果には個人差があることをあらかじめご了承ください。


【情報源・参考文献】

  • HSPの提唱者と定義(DOES)について Elaine N. Aron, PhD. The Highly Sensitive Person. The Highly Sensitive Person (Official Website). https://hsperson.com/
  • HSPの脳科学的メカニズム(ミラーニューロン・脳の反応)について Acevedo, B. P., et al. The highly sensitive brain: an fMRI study of sensory processing sensitivity and response to others’ emotions. Brain and Behavior. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/brb3.242
  • HSS型(刺激追求型)の概念について Zuckerman, M. Sensation Seeking. American Psychological Association. https://psycnet.apa.org/record/1979-24377-001
  • HSPの4つのタイプ分類(HSS/HSE)について ココオル. HSPには4つの種類がある?それぞれの特徴や診断方法を紹介. ココオル. https://cocooru.com/articles/172 ブレインクリニック東京. HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?特徴や診断方法、HSS型との違いなどを解説. ブレインクリニック東京. https://tokyo-brain.clinic/psychiatric-illness/hsp
  • HSPのチェックリスト(尺度の基準)について Elaine N. Aron, PhD. Are You Highly Sensitive? (Self-Test). The Highly Sensitive Person. https://hsperson.com/test/highly-sensitive-test/

コメント

タイトルとURLをコピーしました